── 全社的な業務管理を実現したケーススタディ
急速に変化するビジネス環境において、効率的なワークフローと部門横断での連携強化は、大企業にとって欠かせません。
Asana のレポートによると、従業員5,000人以上の大企業では、ナレッジワーカーが業務時間の63%を「調整業務」に費やしているといいます。
そこには、突発的なやり取り、情報探索、会議調整などが含まれ、実質的な価値創出のための時間が圧迫されています。
こうした非効率の解消に向け、Samsungでは企業としての持続性向上を目的に、会議を原則1時間以内に収めるなどの取り組みを推進してきました。
その流れの中で、ワークマネジメントツールの最適化は自然なステップとして位置付けられました。
そこで Samsung Electronics DS(デバイスソリューション)本部が選んだのが、Morningmateです。
理由は、シンプルさ、拡張性、そしてエンタープライズレベルのセキュリティ対応にありました。
1. 背景:Atlassian Jira からの転換
Jira だけでは解決できなかった課題
Samsungほどの規模になると、技術部門と非技術部門をつなぎ、全社で統一した管理・協業基盤が必要となります。
技術チームにとって Jira は強力な開発向けプロジェクト管理ツールですが、
- UI/操作性が複雑
- 学習コストが高い
- 非エンジニア部門には使いづらい
といった課題がありました。
そのため、誰でも使いやすい・全社をつなぐ・業務全体を俯瞰できる
より包括的なデジタルワークプレイスが求められていたのです。
企業コラボレーションにおけるセキュリティ要件
半導体事業を担う Samsung DS は、極めて厳格な情報セキュリティ基準のもとで運営されています。
そのため、
- 公開 SaaS でのデータ保存は不可
- プライベートクラウド環境での安全な運用が必須
でした。
2. Morningmate導入までのプロセス
PoC(概念実証)からスタート
Samsung DS はまず、選定部門を対象に 3ヶ月間の PoC(トライアル導入) を実施しました。
この期間中、Morningmate のカスタマーサクセスチームが
- オンボーディング支援
- トレーニング
- 運用定着サポート
を行い、非技術部門でもスムーズに活用できることが証明されました。
トライアル後の成果
ユーザー評価により、以下の改善が確認されました:
- コミュニケーションの効率化
- タスク調整の高速化
- プロジェクトの可視化向上
- 生産性の向上
その結果、Morningmateは本部全体の標準コラボレーションツールとして正式採用されました。
3. なぜ Morningmateは、Jiraより有効だったのか(特に非エンジニアにとって)
Morningmateは、Samsung内部のグループウェアと深い統合(カスタム連携)が実装され、本当の意味で「全社共通ワークスペース」が成立しました。
| Morningmate | Jira | |
|---|---|---|
| デプロイ方式 | 専門チームによる完全プライベートクラウド構築 | オンプレ可能だが、企業側に高度な自力対応が必要 |
| 使いやすさ | 直感的で学習コストが低い | 非エンジニアには難しい UI/操作性 |
| 組織全体最適 | 部署を越えた業務管理と社内基盤統合が前提 | 主に開発チーム向け設計 |
10,000人以上が利用する“新しい働き方”へ
現在、Samsung Electronics DSの1万人以上の従業員がMorningmateを日常業務に活用しています。
その結果:
- 部門間の壁が低くなり、
- 情報共有が円滑になり、
- 作業の効率性と生産性が大きく向上しました。
Morningmateは、Jiraの代替ではなく、
”全社をつなぐ包括的なワークマネジメント基盤” として機能しているのです。